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2025年1月4日: Gazebo Ionicの新機能と今後の開発ロードマップのご紹介



あけましておめでとうございます!ハチエックスのグエンです。


先日Odenseで開催されたROSCON 2024で、Gazeboの最新機能についてのセッションがありました。今回は、その最新機能とこれからの開発ロードマップをカジュアルにご紹介したいと思います!


目次


Gazeboの概要

Gazeboは、ロボットシミュレーション用のオープンソースソフトウェアで、ロボットの設計やアルゴリズムの開発・テストを仮想環境で行うためのツールです。主に以下の特徴を持ちます。


Gazeboの特徴

  • 高精度な物理シミュレーション: オブジェクト間の衝突や動力学を再現可能。

  • 3D環境: リアルな視覧効果とインタラクティブな3Dモデリング。

  • プラグイン拡張: カスタムプラグインを利用することで、センサー、アクチュエーター、ロボットの振舞を詳細に制御可能。

  • ROSとの統合: GazeboはROSと密接に連携し、ロボットソフトウェア開発において重要な役割を果たします。


Gazeboリリースの履歴


リリース名

シリーズ

リリース時期

主な特徴

推奨用途

Gazebo Classic

Classicシリーズ

2002年〜2020年頃

一体型アーキテクチャ

・ROS1と連携

長年の安定性と実績

古いROS1プロジェクトや既存システムの保守

Gazebo Citadel

Ignitionシリーズ

2020年

Ignitionシリーズの初リリース

・モジュール型アーキテクチャ導入

新しいAPI設計

新規ROS2プロジェクトの試験導入

Gazebo Fortress

Ignitionシリーズ

2021年

・安定性向上

・ マルチプラットフォーム対応の強化

・より多機能なプラグイン

ROS2プロジェクトでの採用を本格検討

Gazebo Garden

Ignitionシリーズ

2022年

・GUI改善

・リアルタイムシミュレーション性能の強化

・センサーや環境モデルの追加

高精度シミュレーションの開発

Gazebo Harmonic

Ignitionシリーズ

2023年

・パフォーマンスの最適化

・シミュレーション環境の多様性向上

・ROS2との高度な連携

先進的なROS2開発や複雑な環境での実験

Gazebo Ionic

Ignitionシリーズ

2024年

・更なる性能向上

・3Dグラフィックのリアリティ強化

プラグインの互換性向上

大規模シミュレーションや商用用途

Gazebo Ionicの新機能

Gazebo Ionicは、Gazeboの9番目のメジャーリリースで、次のような規模でのシミュレーションに要する最新の能力を広げました。

  • **GitHubアクション『Setup Gazebo』**の実装 GitHub Actionsを利用してCI環境でのGazeboのセットアップが容易になっています。

  • Sphinxドキュメントの移行 モバイル対応やライトモード切り替え、SEO改善に注力した新たなドキュメント作成

  • ROS-Gzローンチファイルの改善 Gazeboやros-gzブリッジの起動がより簡潔な構文で実現。

  • コンポーザブルノードの実装 ROSの機能を活用してメモリ使用量を削減し、パフォーマンス向上


Gazeboの今後の開発ロードマップ

  1. Qt5からQt6への移行 Gazebo GUIの設計をQt6に移行させる計画が進行中。

  2. gzwebの実装と強化 ウェブブラウザ上でのシミュレーションの可視化。

  3. gz-transportにおけるZenohの搭載 コミュニケーションの機能向上を見込み、Zenohの実装を見込む。

  4. 強化学習のサポート Gazeboの強化学習開発用インターフェース改善の計画が進行中。


参考url


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